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KOZAROCKS 2023 Summer 開催レポート



2023年9月2日にKOZAROCKS 2023 Summerをコザスタートアップ商店街にて開催しました。KOZAROCKSは「挑戦者同士の出会いと学びでイノベーティブな未来を描き、挑戦の連鎖を生み出す」をコンセプトにした都市型カンファレンスであり、今回で3回目の開催となりました。今回は合計500名以上のスタートアップ、VC、事業会社、金融機関等の参加者が集まりました。


新しく採用されたKOZAROCKSのタグライン「ここでの出会いは、何かが起こる。」は、「コザ」の持つ独特の魅力を象徴しています。一度でもコザを訪れたことがある方なら感じたことであろう、「コザ」特有のエネルギー。このタグラインは、そんな「コザ」での新たな出会いや交流をテーマとしています。


KOZAROCKS 2023 Summer の様子

イベントはLagoonステージとHanaステージの2つの会場で行われ、多岐にわたるトークセッションが繰り広げられました。Lagoonステージでは、AIやWeb3、地域のスタートアップ、エンタメに関するセッションが展開され、沖縄アクターズスクールの牧野アンナ氏や衆議院議員の平将明氏、OWNDAYSの代表取締役社長田中修治氏などが登壇しました。Hanaステージでは、フリースクールや女性の働き方、デザインシンキングなどのセッションが開催され、さらにレゲエミュージシャンDOZAN11 aka 三木道三氏によるスペシャルセッションも開催されました。


さらに今回の目玉として、初のスタートアップピッチイベント「KOZAROCKS PITCH AWARD」が開催されました。


 

目次


 

KOZAROCKSダイジェスト動画



 

Lagoonステージセッション

トークセッション①

『沖縄から世界へ!アクターズスクールが新たな挑戦の先に見据える世界とは』


《登壇者》

牧野 アンナ

沖縄アクターズスクール 取締役COO兼エグゼクティブプロデューサー

下向 依梨

​株式会社rokuyou 代表取締役社長


Lagoonステージ最初のセッションでは、牧野アンナ氏が、新生アクターズスクールの持つ独自の魅力や教育方針について語りました。特に、沖縄出身の生徒たちの可能性を強調し、オーディションでの取り組みやアクターズスクールの方針について触れられました。

また、近い未来の目標やアクターズスクールのビジョン、人材の育成方法に関する哲学など、様々なトピックが話題となりました。セッションの終了時には、アクターズスクールの今後の活動や、生徒たちへの期待に関するメッセージが伝えられました。


 

トークセッション②

『起業家×アートセッション 起業家には「アート」が必要か?』


《登壇者》

​麻生 要一

​絵人/起業家アーティスト/KOZA ENTREPRENEUR ART GALLERY 主宰

​奥田 浩美

​株式会社ウィズグループ ​代表取締役

新田 卓

​株式会社プラスアート 代表取締役社長​


このセッションでは、起業家とアートの関係性やその重要性について熱く議論されました。奥田氏は、起業家にとってアートの存在がビジョンを示す上で非常に大切であるとの立場を明確にしました。一方、麻生氏はアートを始めることのハードルや、アートとしての経営の可能性について触れ、新田氏はアートの多面性やその持つパワーについて語りました。

セッション全体を通じて、アートとビジネス、特に起業家との関わりについての新しい視点や意義が提起され、参加者に多くのインスピレーションを提供しました。


 

トークセッション③

『ルールメイカーが語る!AIとweb3が築く日本の未来』


《登壇者》

平 将明

自民党デジタル社会推進本部 web3PT&AI PT座長

唐澤 鵬翔

アクセンチュア ビジネス コンサルティング本部 ストラテジーグループ マネジング・ディレクター

​中司 雄也(モデレーター)

​株式会社ISLAND 代表取締役


web3とAIの将来性と、これらのテクノロジーが日本の未来にどのような影響をもたらすかについて議論が展開されました。web3とAIの相互の関連性や、これらが企業やユーザーにもたらす新しいビジネスモデルの可能性、日本の文化やコンテンツのグローバル価格への影響など、多岐にわたるトピックが取り上げられました。

特に、日本独自の価値やコンテンツがいかにグローバルなステージで活かされるか、そしてテクノロジーがそれをどうサポートするかという点で、多くの示唆に富んだ意見交換がなされました。


 

トークセッション④

『地域から上場したファウンダーと沖縄キーパーソンによるスペシャルセッション 「地域スタートアップはもっと成長できるはずだ!!」』


《登壇者》

橋本 正徳

株式会社ヌーラボ 代表取締役

常盤木 龍治

​沖縄IT番長

​兼村 光(モデレーター)

一般財団法人沖縄ITイノベーション戦略センター スタートアップセクションマネジャー


このセッションでは、地域スタートアップの現状や課題、成功への道筋について議論が交わされました。特に沖縄や福岡といった地域でのスタートアップエコシステムや取り組みの具体的な事例が共有されました。また、伝統工芸をテクノロジーと結びつける試みや、その地域特有の価値や文化がスタートアップの成功にどう影響するかなど、多彩な視点からの意見交換が展開されました。

特に、コザのような地域性やシビックプライドの重要性、地域のスタートアップが大都市に流れていく現象や、その後の地域への再投資についての議論が印象的でした。


 

トークセッション⑤

『〜政策キーパーソンと沖縄VCによる特別セッション〜

日本の資金調達環境と沖縄の現在地』


《登壇者》

​大西 克典

株式会社うむさんラボ

​小川 真司

株式会社琉球キャピタル

​企画総務部長

石井 芳明

中小企業基盤整備機構 審議役 経済産業省 大臣官房参事

千葉 信明

株式会社ユーザベース INITIAL事業 執行役員 CEO


日本のスタートアップの資金調達環境について議論されました。沖縄県は資金調達社数で上位に位置していますが、シリーズA以降の資金調達が大きな課題として挙げられています。グローバルとの比較では、日本のキャピタルの規模が小さいことも認識されています。しかし、地域のVCが更なる活躍の場を増やす方向への動きが期待されています。沖縄の高い開業率やその課題、そしてその中での新しい可能性についても話し合われました。


 

トークセッション⑥

『テクノロジー×エンタメで新たな成長産業創出を目指すアミューズの挑戦』


《登壇者》

白石 耕介

株式会社アミューズ 上席執行役員/株式会社Kulture 代表取締役 

​麻生 要一

株式会社アミューズ 社外取締役


このセッションでは、白石氏と麻生氏がアミューズが直面するエンタメ業界の変化について議論されました。特に、テクノロジーの浸透がもたらす新たな挑戦や可能性について深く掘り下げられていました。二人は、「Kulture」の立ち上げを通じて、NFTやブロックチェーンのような最新技術をどのようにエンタメに取り入れていくのか、その方針やビジョンについて熱く語っていました。また、エンタメとテクノロジーが融合した新しい形のエンターテインメントの未来についての考察も展開されました。


 

トークセッション⑦

『OWNDAYSの世界展開は沖縄から始まった?!危機を救った沖縄での出会い』


《登壇者》

田中 修治

株式会社OWNDAYS 代表取締役社長

嶺井 忍

沖縄振興開発金融公庫 中部支店長


このセッションでは、OWNDAYSの危機の時期と、その後の驚異的なV字回復の背後にある「沖縄での出会い」にスポットを当てて話が進められました。田中修治氏と嶺井忍氏は、OWNDAYSが沖縄に本社を置く決断を下した背景や、その際の融資を巡るエピソードを共有しました。また、小さなマーケットの中でどのようにして企業を成長させていくか、そして海外展開の必要性についての考察も行われました。セッションの終盤では、田中氏が彼の経営哲学や今後の展望について語り、挑戦者たちへのメッセージを伝えました。


 

Hanaステージ

トークセッション①

『「なぜ今、フリースクールか」〜イノベーション時代の教育を考える〜』


《登壇者》

翁長 有希

フリースクール琉究学舎こてらす 代表

兒玉 優香(モデレーター)

HelloWorld株式会社 まちなか留学事業統括ディレクター


Hanaステージ最初のセッションでは、現代の教育システムとその中での「フリースクール」の位置付けについての議論が繰り広げられました。翁長有希氏が代表を務める「こてらす」は、従来の教育の課題を解決するための新しい取り組みとして注目されています。「こてらす」という名前自体、個を照らすという意味を持ち、日本の教育が目指している姿を体現していると紹介されました。子供一人一人の興味や探求心を中心に据え、それを基盤として知識を伝える方法を採用しています。セッションの最後では、子供たちを信じることの重要性と、多様な学び方の選択肢を提供することの価値についても話されていました。


 

トークセッション②

『リスキリングで人生が変わる​。多様化する女性の「あたらしい働き方」』


《登壇者》

月田 有香

​株式会社MAIA 代表取締役

​城間 ちあき

でじたる女子 (システムエンジニア)

​吉越 輝信

​SAP JAPAN エヴァンジェリスト


このセッションでは、月田有香氏、城間ちあき氏、および吉越輝信氏が、でじたる女子活躍推進コンソーシアムを通じての新しい働き方やリスキリングの意義についてディスカッションしました。「でじたる女子プロジェクト」を中心に、従来の働き方から多様な女性の新しい働き方の展望を探る内容となりました。城間さんは、リスキリングを経ての自身の変化や一週間の仕事のスタイルなどを具体的に共有。企業と女性の新しい働き方の接点やフリーランスの取り組みについても語られました。


 

トークセッション③ 『新しい働き方を実現するインサイドセールスについて

〜沖縄からのリモートワークで年収400万を実現する〜』


《登壇者》

​原 秀一

​株式会社セールスリクエスト 代表取締役

インサイドセールスは、現代のビジネスニーズに応じた新しい働き方として注目を集めています。原秀一氏が、このセールススタイルの魅力や実態、そしてキャリアの可能性について詳しく解説しました。特に、リモートワークの適応力や未経験者でも参入できるアクセシビリティ、そして給与のポテンシャルについての話は興味深い内容となりました。これは、多様なライフスタイルを持つ現代人にとって、新たなキャリア選択の一つとして考慮すべき点を多く含んでいます。


 

トークセッション④

『課題発見力・解決力を養うデザインシンキング入門』


《登壇者》

原 剛

​SAPジャパン株式会社 Inspired.Lab 所長 / SAP Experience Center Tokyo 所長(兼)


デザインシンキングとは、人間中心のアプローチで実際の課題の発見とその解決を目指すものです。このセッションでは、SAPジャパンの原剛氏が、多くの企業がこの方法論に注目する理由やデザインシンキングの実際のプロセスを解説しました。特に、ユーザーの真のニーズを理解するためのペルソナやジャーニーマップの活用方法について、具体的な事例やクイズ形式でのアプローチを交えて説明されました。今後、より課題発見能力が求められる時代において、この方法論のマインドセットは非常に重要となるでしょう。


 

トークセッション⑤

『〜DOZAN11 aka 三木道三が語る〜時代の変化に強いアーティストとは?』


《登壇者》

DOZAN11 aka ​三木道三

​レゲエミュージシャン

Hanaステージでの最後のトークセッションは、レゲエミュージシャンのDOZAN11 aka 三木道三氏が登壇しました。DOZAN11氏の楽曲「新しい未来」を感動的な生歌で披露し、セッションが幕を開けました。DOZAN11氏は、レゲエの歴史やその日本文化としての展望を語るとともに、Web3やAIなどの最新テクノロジーへの関心を共有しました。伊勢神宮LIVEや自らが創作した絵本の背景、さらには音楽自動生成アプリやNFTに関する考察も披露。彼の独自の視点で、アーティストとしての挑戦とテクノロジーの融合の重要性を語ったセッションでした。


 

KOZAROCKS PITCH AWARD

今回初開催であるスタートアップピッチイベント「KOZAROCKS PITCH AWARD」では、沖縄県内外から選ばれた10社が参加し、審査員として麻生要一氏を筆頭に、県内外の著名な起業家やベンチャーキャピタルが集結しました。グローバル基準の審査のもと、ビジネスアイディアを競いました。この激戦の中、EF Polymer株式会社が見事に受賞を果たしました。


◆スタートアップのご紹介(ピッチ登壇順)

高田 大地/Daichi Takada

泡盛を製造する際の副産物である「泡盛粕」を活用し、DHAと旨味が高含有する藻「Umamo(うまも)」を生産しています。


中堀 健一/Kenichi Nakabori

圧倒的な人手不足解消のため、建設業界をスマート化しています。


兒玉優香/Yuka Kodama

多文化共生につながるインフラとしての国際交流プラットフォームを運営しています。


鳥巣 彩乃/Ayano Tosu

バーチャル試着を通じて、ネットショッピングを もっと自由に、もっと安心に。

AIとARを活用した、スマホで使えるバーチャル試着サービスプラットフォームを提供しています。


棚原 生磨/Ikuma Tanahara

課題先進県の沖縄から課題解決のスタンダードを!

運転代行プラットホームを提供しています。


寺田 佳史/Yoshifumi Terada

飲食店と卸売業者をつなぐ受発注プラットフォーム「クロスオーダー」など、外食産業のアナログな業務をデジタル化すべく、さまざまなサービスを展開しています。


柴田 啓祐/Keisuke Shibata

zoomの自動化により、人件費削減、タイムマネジメントの最適化、サービスの満足度上昇を実現しています。


松池 恭佑/Kyosuke Matsuike

OFF COLA(オフコーラ)というクラフトコーラを展開しています。


下地邦拓/Kunihiro Shimoji

土に混ぜると、土壌の水分の吸水力が向上するEF(エコフレンドリー)ポリマーを製造しています。


籔 和弥/Kazuya Yabu

スキルや専門性を売り買いするクリエイターのためのサービス販売プラットフォームを運営し、販売に必要なHP作成、予約決済、サブスクリプション、動画管理、CRMなどの機能をオールインワンで提供しています。


 

参加された方々の反応まとめ





これらの投稿以外にもコザスタートアップ商店街公式トゥギャッターでは、参加された方々の投稿をまとめておりますので、ぜひご覧ください。


 

KOZAROCKS 2023 Summerは、多くの参加者とともに、「コザ」特有のエネルギーを感じながら新たな出会いと学びの場となりました。イベントの成功は、すべての参加者、スピーカー、サポーター、スタッフの熱意と協力の賜物です。今回のKOZAROCKSが皆様の挑戦の連鎖とイノベーティブな未来の一翼を担うことができたことを願っています。


次回も、さらなる発展と皆様の期待に応えるイベントをお届けできるよう努力いたします。以上、KOZAROCKS 2023 Summer開催レポートでした。

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。

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